2016.02.10
ニュース
民事再生を選択する際の留意点③ もちろん,金融機関の協力も必要不可欠です。民事再生手続は,債務者等が作成する再生計画案(債権の減額や免除,支払条件について定めたもの)が債権者集会において可決され,かつ裁判所がこれを認可することによって成立します。この可決をするためには,議決権者(債権者)の頭数の過半数の同意及び議決権者(債権者)の議決権の総額の1/2以上の議決権を有する者の同意が必要です。
金融機関は最大債権者ですので,頭数という意味では1票ですが,議決権の増額の点からは,金融機関の同意を得ることができるか否かが,大きな意味を持ちます。
金融機関の同意を得るためのポイントは2つあります。第1に,債務者会社が,従来,金融機関と誠実な取引をしてきたかどうかです。例えば,債務者会社の決算書に重大な粉飾決算がある場合については,金融機関の債務者会社に対する見方が厳しくなります。再生手続に入った段階からは,過去をきちんと清算して,適時適切に情報開示をし,誠実に金融機関と交渉する必要があります。
もう一つ大切なのは,再生手続申立ての直前に一部の債権者への弁済や財産隠し等をしていないことです。再生計画案において,金融機関は大きな債権の減額や免除を甘受することになります。債務者会社に全債権者への公平性及び誠実さがなければ,金融機関の同意は得ることは難しいです。
金融機関の同意を得るためのポイントは2つあります。第1に,債務者会社が,従来,金融機関と誠実な取引をしてきたかどうかです。例えば,債務者会社の決算書に重大な粉飾決算がある場合については,金融機関の債務者会社に対する見方が厳しくなります。再生手続に入った段階からは,過去をきちんと清算して,適時適切に情報開示をし,誠実に金融機関と交渉する必要があります。
もう一つ大切なのは,再生手続申立ての直前に一部の債権者への弁済や財産隠し等をしていないことです。再生計画案において,金融機関は大きな債権の減額や免除を甘受することになります。債務者会社に全債権者への公平性及び誠実さがなければ,金融機関の同意は得ることは難しいです。